「佐野くん――私、ひとりで決めちゃいけなかったのかな? どちらも選ばないって、ひとりで決めちゃいけなかったのかな?」
『いけないわけじゃない。ひとりで答えを出す場合がほとんどだと思う。でも、御園生はふたりにきちんと提示したの? ……ただ、手放したくないからどちらも選ばないって決めただけじゃないの? それに、御園生の気持ちは? どちらも選ばないって決めて、実際の心はどうなの?』
「……それにもとても困っていたの。会えば会うほどツカサを好きになっちゃうし、一緒にいたいと思っちゃうし、話していたいって思っちゃう」
もう、どうしたらいいのかわからないほどに気持ちが加速していた。心の滑車はブレーキなど利かない状態だった。
涙は拭っても拭っても留まることを知らない。声はしだいにガラガラしたものへと変わっていく。
『御園生、それ、意外と普通なことだから。あまり困らなくていいと思う』
『いけないわけじゃない。ひとりで答えを出す場合がほとんどだと思う。でも、御園生はふたりにきちんと提示したの? ……ただ、手放したくないからどちらも選ばないって決めただけじゃないの? それに、御園生の気持ちは? どちらも選ばないって決めて、実際の心はどうなの?』
「……それにもとても困っていたの。会えば会うほどツカサを好きになっちゃうし、一緒にいたいと思っちゃうし、話していたいって思っちゃう」
もう、どうしたらいいのかわからないほどに気持ちが加速していた。心の滑車はブレーキなど利かない状態だった。
涙は拭っても拭っても留まることを知らない。声はしだいにガラガラしたものへと変わっていく。
『御園生、それ、意外と普通なことだから。あまり困らなくていいと思う』


