予想していた答えだけれど、「はい」という一言が出てこない。
 自分でも今日はリハビリができない状態だとわかっているのに、返事ができない。
「不服そうだね」
 クスリと笑われた。
 不服というよりは不安だった。
「……一日休んだら……明日はリハビリできますか?」
「それは明日になってみないとわからないな。今日みたいに身体がだるくて起こせないようなら明日も休まなくちゃいけない」
 わかっていた答えだ。なのに、心が受け入れてくれない。
「翠葉ちゃん、焦らずにいこう。心臓と運動負荷の面だけを見れば決して高くはないハードルだけど……」
 先生はテーブルに置かれているスケジュール表を見て目を細めた。