光のもとでⅠ

 ずっとシャッターを切る音は聞こえていたけれど、カメラマンが視界に入り込んだのはこのときが初めて。祭壇の奥にひとり、手前にひとり。
 あとはどこにいるのだろう。
 あたりを見回そうとしたとき、パイプオルガンの音が響いた。
「リィ、これ」
 テーブルに置かれていたふたつ折りの厚紙を唯兄に渡され、中を見ると賛美歌の歌詞が書かれていた。
 歌が終わると参列者は着席する。
「愛は寛容にして慈悲あり、愛は妬まず愛は誇らず――」
 司祭様は穏やかに言葉を紡ぐ。
 声は、天窓から降り注ぐ光りのように降ってきた。
 独特のイントネーションで祭司様は続ける。