「仮にも役員だし会計だし、断られるとは思ってないから」
言い終えたときには笑みを深めていた。
氷の女王スマイル全開だ……。
絶対零度の笑顔――最初から拒否権なんてないも同然。
「翠、今思ったこと当てようか?」
「いえ、謹んで遠慮申し上げます」
「司、相変らず翠葉ちゃんいじめるの好きね? そんなんじゃ嫌われちゃうわよ?」
里見先輩が会話に入ってくるなり、
「翠葉ちゃん、ストール似合ってるー!」
と、後ろから抱きつかれた。
ふわり、と頬を掠めた髪の毛がくすぐったい。
里見先輩も荒川先輩も、私と同じストールを羽織っていた。
そういえば、桃華さんは……?
あたりを見回すと、腕にプリントを抱え持った桃華さんとサザナミくんがやってきた。
「司先輩、こっちはこれで全部です」
と、サザナミくんがプリントの束をカウンターに置く。反対方向から春日先輩と加納先輩が同じようにプリントを抱え戻ってきた。
「収穫は?」
司先輩が訊くと、「上々」と春日先輩が答える。
なんの話だろう……?
言い終えたときには笑みを深めていた。
氷の女王スマイル全開だ……。
絶対零度の笑顔――最初から拒否権なんてないも同然。
「翠、今思ったこと当てようか?」
「いえ、謹んで遠慮申し上げます」
「司、相変らず翠葉ちゃんいじめるの好きね? そんなんじゃ嫌われちゃうわよ?」
里見先輩が会話に入ってくるなり、
「翠葉ちゃん、ストール似合ってるー!」
と、後ろから抱きつかれた。
ふわり、と頬を掠めた髪の毛がくすぐったい。
里見先輩も荒川先輩も、私と同じストールを羽織っていた。
そういえば、桃華さんは……?
あたりを見回すと、腕にプリントを抱え持った桃華さんとサザナミくんがやってきた。
「司先輩、こっちはこれで全部です」
と、サザナミくんがプリントの束をカウンターに置く。反対方向から春日先輩と加納先輩が同じようにプリントを抱え戻ってきた。
「収穫は?」
司先輩が訊くと、「上々」と春日先輩が答える。
なんの話だろう……?


