光のもとでⅠ

「俺も知りたいな」
 秋斗さんの声で我に返る。
「……昨日のメール、色々と言葉足らずで……」
「その『色々』……。翠さえ良ければ今受け付けるけど?」
 ツカサに言われ、メールを送ったあとに思いついたあれこれを話す。
 話し終わって唯兄に言われたことを思い出した。
「ごめんなさい」を並べすぎただろうか。
 不安に思ってふたりの顔色をうかがい見ると、ツカサが小さくため息をついた。
「携帯を持っていなかったことと返信が遅かったことの謝罪は受ける。けど、中庭に来れなかったのは父さんの判断だから翠のせいじゃない」
「確かに。涼さんに却下されたものは俺と司ふたり揃っても覆せないから気にしないで?」
 ツカサはおもむろに面白くないという顔をしているし、秋斗さんは苦笑いだ。
 ふたりが反論できないなんて――涼先生すごい……。