下のフロアにはベッドがふたつ。ロフトにもベッドがふたつあり片方のベッドからベッドを引き出せるようになっている。
 それは下のベッドも同じ。
「夜に起きたことを考えて下で寝れば?」
 とお母さんに言われたけれど、兄妹三人で寝る機会もそうそうないのでロフトで寝ることにした。
 何より、ロフトのほうが天井が近い。星空が近いのだ。
 一番奥が唯兄、真ん中が私、階段側が蒼兄。
 もちろん、枕もとにミネラルウォーターと薬は常備。それと、もしものときのために、とビニール袋も用意されている。
 すでにロフトへ上がっていた蒼兄はゴロンとベッドに横になって施設内のパンフレットを見ていた。