「唯も翠葉も、食事を楽しみなさいって途中で伝えたのに」
「そんなこと言われたところで純粋に食事だけを楽しめる神経は持ち合わせてませんっ」
 唯兄の意見に深く頷くと、
「あら、残念」
 お母さんは全く残念ではなさそうにコロコロと笑った。
 カモミールティーを一口含み、今一番の疑問をここをつくったふたりにぶつける。
「お父さん、お母さん。……今日のテーブルはどこが末席だったのかな。そもそも末席ってあったのかな」
 私の質問に、「おっ!」とお父さんが目を輝かせた。
「蒼樹と唯は今日のテーブル見てどう思った?」
 私が訊いた質問を少し変えて上ふたりの兄に尋ねる。