光のもとでⅠ

 治療は私たちのゲストルームで行われることになり、昇さんがアタッシュケースの中から注射器と麻酔薬のアンプル、消毒薬を取り出しステンレストレイに乗せる。
 変わったのは場所だけで、いつもと同じように治療が始まった。
 痛む場所を確認しながらの注射。
 何度も何度も、場所を少しずつ変えて薬が注入されていく。
 体勢を変えるとき、
「……痛くないの?」
 胸の前で手をきつく握りしめたお母さんに訊かれた。
「あ、うん。全く痛みがないわけではないけれど、前に受けていたような激痛を伴う治療ではないの」
「本当に?」
 その答えには昇さんが答えてくれた。