光のもとでⅠ

「尾を広げるのは……」
 威嚇ではなく求愛の行為です――。
 びっくりして孔雀に視線を戻す。けれど、まだ尾は広げられたままだった。
「私、孔雀さんに求愛されてる……?」
 くるっとした目と視線が合う。
 私が右に動くとじーっと視線で追われ、戻ると金網の境界線近くまで寄ってくる。
 金網は細かく、指が一本通るくらいの網目。けれど、さすがに指を入れる気は起こらなかった。
 ヤギさんみたいに素っ気無くされるよりは嬉しいかな……?
「孔雀さん、ありがとう。バイバイ」
 別れを告げて隣のアヒル小屋へ移る。こちらは皆が皆お昼寝タイムだった。小屋の中に小さな池があるものの、一羽も池には入っていない。
 声をかけてみたけど一羽が億劫そうにこちらを見ただけで、ほかにはなんの反応も得られなかった。
 最後にウサギ小屋。