光のもとでⅠ

「……お母さん、私……買ってもらうならルームウェアのほうがいい……」
「……翠葉。お正月はクラスの友達と初詣に行くんでしょう? それにおばあちゃんちにも行くし、出かける予定はたくさんあるわよ? これからはホテルにも行くことが増えるだろうし、着る機会ならいくらでもあるわ」
 どうしてわかっちゃうのかな……。私が何を考えているのか、何を不安に思っているのか。
 お母さんは私にかまわず話を続けた。今年は誕生日のときしか一緒に買い物に行けなかったから、冬休みになったら一緒に買い物に行こう、とか。ショッピングモールに長袖のルームウェアを買いに行こう、とか。
 何も言えないでいると、荒沢さんがバックヤードから出てきた。
「ドレスはこちらの五色。それに合わせて靴とバッグをご用意させていただきました」
 そう言って見せられたのは、ベアトップのドレス。ジグザグな裾が目を引く。
 胸元からはドレスと共布のリボンが垂れ下がっていた。たぶん、ホルターネック。首の後ろでリボンを結ぶのだろう。ウエスト部分は緩やかなドレープがあしらわれており、スカート部分は花びらのようにカットされた生地が幾重にも重なっていた。