「どうも、しないよ。どうも……しようがないから」
 抽象的な言葉に抽象的な返事。
「そっか……。ま、明日行ったら金曜日は終業式だし、ラスト一日分の勉強頑張りな」
「うん、ありがとう」
 パタン、とドアを閉めてため息ひとつ。
「どうも、しない。どうも、しようがない――」
「どうもしない」のは私が決めたこと。それなら、「どうもしようがない」のは……?
 答えはどこにあるのかな。私はまた答えを探さなくてはいけないのだろうか。
 どんな答えだったら「答え」と認めてもらえるの?
 自分も人も納得する答えなんてあるの?
 そんなもの、本当にあるの――?