靴を脱ぐと、お母さんに「夕飯にしよう」と言われて躊躇した。
何も食べないのは許してもらえないと思う。わかってはいるけれど、まだ胃の中にものを入れる気にはなれない。
「お母さん、先にシャワー浴びてきてもいい?」
「そうね、サッパリしてらっしゃい」
「湯船には浸からないで髪の毛と身体洗ったら出てくる。でも、ご飯は先に食べてて?」
「……わかったわ。何かあれば声かけるのよ?」
「うん」
お風呂に入る準備をするため自室に戻ると、唯兄が続いて入ってきた。
パタン――ドアを閉め、「あのさ」と視線をラグに落としたまま話しだす。
下を向いた唯兄の顔には前髪がかかり、柔らかな髪が作る影で表情が見えなくなった。
「……アズマと、俺の話はしないでくれる?」
「え……?」
視線も合わせずに先を続ける。
何も食べないのは許してもらえないと思う。わかってはいるけれど、まだ胃の中にものを入れる気にはなれない。
「お母さん、先にシャワー浴びてきてもいい?」
「そうね、サッパリしてらっしゃい」
「湯船には浸からないで髪の毛と身体洗ったら出てくる。でも、ご飯は先に食べてて?」
「……わかったわ。何かあれば声かけるのよ?」
「うん」
お風呂に入る準備をするため自室に戻ると、唯兄が続いて入ってきた。
パタン――ドアを閉め、「あのさ」と視線をラグに落としたまま話しだす。
下を向いた唯兄の顔には前髪がかかり、柔らかな髪が作る影で表情が見えなくなった。
「……アズマと、俺の話はしないでくれる?」
「え……?」
視線も合わせずに先を続ける。


