「制服は病院からクリーニングに回してくれたみたい。仕上がったらコンシェルジュが届けてくれることになっているわ」
 そんな会話のあと、しばしお小言をくらうことになる。
「胃カメラ、拒否したんだって?」
 唯兄に切り出され、私は言葉に詰まる。
「やっておいたほうがいいんじゃないの?」
 お母さんにも諭される。
「なんか……今、やったらそのあとがとてもつらそうで……」
「調子が悪いからこそ検査ってするものだと思うけど?」
「唯に一票ね」
 ふたりにたたみかけられ困っていると、
「点滴抜きに来たぜー」
 昇さんが入ってきた。汗をかいた術着のままで。