「あ、具合悪いとかじゃないよ? ただ、寝るときは……」
と、視線を手元に落とした。
手にタオルを巻かなくてはいけない――。
「本当にごめんな……」
「え? 海斗くんが謝ることじゃないよっ!? 私が自分で傷つけただけだからっ」
「でも、秋兄がキスマークなんて付けなければ起きなかったことでしょ?」
要点をつかれると、何も言うことができなかった。すると海斗くんは、
「栞さん、呼んでくる」
と、部屋を出ていった。
私の行動ひとつでこんなふうに人を謝らせてしまうんだ……。
「あっ――」
頭をよぎったのは、海斗くんが秋斗さんにこのことを話してしまうことだった。
「翠葉ちゃーん。じゃ、手、やろうね」
栞さんが来てくれたけれど、少し待ってもらった。
携帯を手に、短いメールを送る。
と、視線を手元に落とした。
手にタオルを巻かなくてはいけない――。
「本当にごめんな……」
「え? 海斗くんが謝ることじゃないよっ!? 私が自分で傷つけただけだからっ」
「でも、秋兄がキスマークなんて付けなければ起きなかったことでしょ?」
要点をつかれると、何も言うことができなかった。すると海斗くんは、
「栞さん、呼んでくる」
と、部屋を出ていった。
私の行動ひとつでこんなふうに人を謝らせてしまうんだ……。
「あっ――」
頭をよぎったのは、海斗くんが秋斗さんにこのことを話してしまうことだった。
「翠葉ちゃーん。じゃ、手、やろうね」
栞さんが来てくれたけれど、少し待ってもらった。
携帯を手に、短いメールを送る。


