俺の足元には寝袋とクッションが転がっている。
けれど、それらを使うことはなかった
初めて訪れたマンションのリビングで、これからどうしたらいいのか、どうなるのか、と一晩中考えていた。
翠に謝らなくてはいけない。
そうは思うものの、翠には再度選択権が与えられた。
謝ったところで無意味なのかもしれない。
もう、取り返しがつかないのかもしれない。
気づいたとき、翠は俺の中にいた。
心にするりと入り込み、存在は大きくなる一方で――。
再度受け入れてもらえるなど甘い期待は抱かない。
そんな期待をわずかでも抱こうものなら致命傷になるだろう。
殺傷能力高めな爆弾の起爆剤となって。
今でさえ、かなりきついというのに……。
けれど、それらを使うことはなかった
初めて訪れたマンションのリビングで、これからどうしたらいいのか、どうなるのか、と一晩中考えていた。
翠に謝らなくてはいけない。
そうは思うものの、翠には再度選択権が与えられた。
謝ったところで無意味なのかもしれない。
もう、取り返しがつかないのかもしれない。
気づいたとき、翠は俺の中にいた。
心にするりと入り込み、存在は大きくなる一方で――。
再度受け入れてもらえるなど甘い期待は抱かない。
そんな期待をわずかでも抱こうものなら致命傷になるだろう。
殺傷能力高めな爆弾の起爆剤となって。
今でさえ、かなりきついというのに……。


