「でも、いつまでたってもお呼びがかからないから連絡くるまではメールしないとか、電話かけないとか意地になってたバカども」
「そうだったの……?」
 三人はばつが悪そうに頷く。
「ごめんね……。こういうの初めてで、誰にどうやって相談したらいいのかわからなくてずっといっぱいいっぱいだったの」
「翠葉らしいっていったら翠葉らしいけど」
 と、桃華さんが言えば、
「俺らのこと眼中なかったよな?」
 佐野くんが飛鳥ちゃんに振る。
「すごく寂しいよねぇ……」
 と、三人の視線が自分に集った。
「ごめん、なさい……。こういう相談も乗ってもらえるの?」
「「「「当たり前っ!」」」」
「だから、俺らの相談にも乗ってよ」
 と、海斗くんの手が髪の毛に伸びてきてツン、と引っ張られた。
「乗れるものなら……」
 と、答えると四人に笑われた。
 そのあとは、この一週間の学校での出来事や他愛もないクラスメイトの話を聞いて過ごした。
 こんなに和やかな時間を過ごすのはひどく久しぶりな気がして、雁字搦めになっていた何かが少しずつほどけていく感じがした。
 海斗くん、桃華さん、飛鳥ちゃん、佐野くん――この四人は私にとってかけがえのな人たち。宝物だ……。