司っちに裏事情を話さず、表舞台のセッティングに乗ってもらうにはどうしたらいいだろう……。
「あれ? そこからして難解なんじゃないの?」
 通信を切るなり、俺は頭を抱える羽目になる。
「うーわ……俺、墓穴掘ったっぽい」
 ヒントなりなんなりとか言ってたけど、与えられるもなんてほとんどない。これ、できることがあったら秋斗さんがしてるよね、って話しなんじゃないの?
「なんかしてやられた気分」
 ま、どちらにせよ連絡はしなくちゃいけない。
 ただ単にバックアップを取るだけでいいのか、司っちがどういうことを危惧しているのか。
 その流れで、どうせだったらリィに話しちゃえばいいじゃん、とか振ってみようかな。