光のもとでⅠ

「期待」とかふざけんな。
 そんな期待されなくてもリィは何度だって関わることを選ぶ。
 この舞台が用意されている本当の意味は何?
 たぶん、会長が司っちに何をさせたいのか、ってところがポイント。
 リィは二次的要素に過ぎないと考えるべき。
 リィに与えられるものが「関わるか関わらないかの再選択」ならば、司っちがやらなくちゃいけないことは「再選択の権利」を提示することだけど、なんの前置きもなくこんな話題を切り出せるものでもない。
 ……え? あ……つまりそういうこと?
 その話ができるようにこの舞台が整えられているってこと?
 雅嬢のファイルはそれらしく演出するための小道具?
 司っちを試すって、まさか――。