光のもとでⅠ

 じーさん……本当だ。
 人に勝るもの、敵うものはないのかもしれない。
 どれほど多くのシミュレーションをこなしたところで、人の感情が伴うアクシデントに対応するのはゲーム上のシミュレーションじゃ足りない。
 コミュニケーションという経験則が必要。
 今、申し訳ないくらいにそれを学び、痛感している。
 彼女が、翠葉ちゃんがそこまで携帯に固執するとは思っていなかった。
 そんなところも俺は司と変わらない。
 先日、並列に扱われていると思ったそれは、本当に並列に扱われていて、とても大切にされていた。
 今の彼女が司を好きなことは百も承知。
 そして、唯のことを家族として思い慕っていることも知っている。
 司と唯がプレゼントしたものと並列に扱われていたストラップ。
 つまり、俺のことも大切に思ってくれているのだろう。
 それがどんな感情かは別として。