「でも、どうやら御園生は求められて困ってるっぽいよ」
と、佐野くんが隣の海斗くんに言う。
「……なるほど。それで怖いにつながるわけね。でも、怖いのは行為のみでしょ?」
訊かれて言葉に詰まり俯いてしまう。
「……まさか、秋兄そのものが怖かったりするの?」
小さく頷くと、盛大なため息が三つ聞こえた。
そっと海斗くんを見ると、問いかけた状態で固まったままだった。
申し訳なくて再度視線を落としてしまう。
海斗くんはものすごく秋斗さんのことを慕っていると思うから。だから余計に申し訳なく思う。
さっき、気持ちだけは理解してほしいと言われたのに……。
頭ではわかっているつもりでも、心が真逆に傾く。
それでも、好きな人、という認識はあるのに――。
「秋兄にそのまま伝えてみたら?」
「……海斗、もうそれも無理っぽいわ」
桃華さんが代弁してくれた。
「なんで?」
「翠葉、秋斗先生と同じ空間にいるだけでも体が硬直しちゃうみたい」
「マジっ!?」
私は何も答えることができなかった。
と、佐野くんが隣の海斗くんに言う。
「……なるほど。それで怖いにつながるわけね。でも、怖いのは行為のみでしょ?」
訊かれて言葉に詰まり俯いてしまう。
「……まさか、秋兄そのものが怖かったりするの?」
小さく頷くと、盛大なため息が三つ聞こえた。
そっと海斗くんを見ると、問いかけた状態で固まったままだった。
申し訳なくて再度視線を落としてしまう。
海斗くんはものすごく秋斗さんのことを慕っていると思うから。だから余計に申し訳なく思う。
さっき、気持ちだけは理解してほしいと言われたのに……。
頭ではわかっているつもりでも、心が真逆に傾く。
それでも、好きな人、という認識はあるのに――。
「秋兄にそのまま伝えてみたら?」
「……海斗、もうそれも無理っぽいわ」
桃華さんが代弁してくれた。
「なんで?」
「翠葉、秋斗先生と同じ空間にいるだけでも体が硬直しちゃうみたい」
「マジっ!?」
私は何も答えることができなかった。


