「いつも思うんだけど、桃華ってやっぱり責任感強いよね?」
 飛鳥ちゃんの言葉に同意するように私が頷くと、
「自分の頭はどうもこういうふうにしか物事を考えられないのよ」
「私はねぇ……わっかんないんだなぁ……」
 と、飛鳥ちゃんが話し始める。
「好きな人とは喋りたいし一緒にいたいし手だってつなぎたいよ? でも、性行為はちょっと……」
 と、言葉を濁す。
「だって、怖くない?」
「……飛鳥ちゃんも怖い? それ、おかしいことじゃない?」
 訊くと、
「怖いよ。だって、雑誌に初めては痛いとか書いてあるしっ」
 と、真っ赤な顔をして言う。
「桃華さんは? 桃華さんも、怖い?」
 桃華さんを見ると、桃華さんはいつの間にかベッドに顔を突っ伏していた。そして、そのままの状態でコクリと一度頷いた。