光のもとでⅠ

「一度訊いてみたかったんだけど、司ってファーストフードに入ったことある?」
「いや……」
 街中に出ることはあるが、ファーストフードに入ったことはない。
 飲食店に入ったとしても馴染みあるカフェやコーヒー専門店に限る。
「あんまり身体にいいものじゃないし率先して勧めるわけでもないんだけど、後学のためにってことで今度行こうよ」
「…………」
 さっきから、どうにも返答に困ることばかり言われている気がする。
 返答に困るものがここまでずらりと並ぶことが未だかつてあっただろうか。
「それとさ、翠葉ちゃん……司に言った言葉をすごく後悔してた。あの子に限って謝ってこないことなんてないと思うから、電話が鳴ったら出る。メールが届いたら返信する。いい? 今日ここに泊まるのの対価はそれだからね?」
 急に翠のことを振られ、正直まいった。