光のもとでⅠ

「あはは、困ってる困ってる。いいよ、無理して答えなくても。勉強なんてさ、一日やらなくったってどうなるでもないって。それに、俺もう進学先決まってるから安心してよ」
 先輩はカラカラと笑い、
「夕飯はデリバリーにしよう」
 ファイルを手に取り、きれいにファイリングされたメニューを俺に見せた。
 何にするかは久先輩に任せ、結局ピザをオーダーした。
 家ではこういうものをオーダーすることはないし、マンションではコンシェルジュでこと足りる。
 つまり、こんなことすら初めてだった。
「ま、俺も実家で食べられるものじゃなかったからね。ここに来たときはなんとなく娯楽の一貫でオーダーしてる」
 だからきれいにファイリングしてあるのか、と思いつつ、自分だけではないことに少しほっとした。