光のもとでⅠ

「理由は?」
 再度詰問すると、
「ごめんなさい……。電話のことすっかり忘れてて、十時過ぎには寝てしまったの……」
 そんなことだろうとは思っていたけど――。
 なかなかいじめ甲斐のある理由を得ることができた。
「つまり、約束を忘れて就寝したと?」
 笑顔のまま問い返す。
「本当にごめんなさい……」
「まぁ、過ぎたことをとやかく言っても仕方ない。次の土曜か日曜で手を打つことにする」
「えっ!?」
 俺は笑みを深めた。
 拒絶などされてたまるか、と念をこめて。