「この件が終わったら、雅さんのフォローを頼みたい」
「雅のって……カウンセリングってこと?」
「さぁ……」
 何が雅さんのフォローになるのか、そこまで俺にはわからない。
 でも、このままでいいとも思わない。
 放置していていいことはない。
 それだけはわかる。
「心理学に長けた人間にどんな方法が有効なのか、俺には未知の世界」
「……私の専門分野でもないんだけど」
「なら、医者の人脈駆使して専門分野の人間に訊けば?」
「……雅の件は静に一任されているはずだから、静に相談するわ」
「そうして……」