すべてを終えた若槻さんが部屋に戻ってくると、
「リィ、具合どう? 少しは良さそう?」
「はい。体起こせるようになりました」
「良かった良かった」
と、頭をわしわしされる。そして、「大丈夫?」と下から覗き込むように尋ねられた。
「……え?」
「ほら、この間は体のどこか触れるのもダメだったでしょ?」
そう言われてみれば……。
前回若槻さんと会ったときはすごく混乱していて、蒼兄以外は受け付けなかったのだ。
確か、肩の辺りを触られて拒絶した覚えがある。
でも、司先輩でも大丈夫だったし……。
「たぶん大丈夫です」
「それなら良かった! キスマーク、消えた?」
控え目に訊かれる。
どうして――。
「どうして若槻さんが知ってるの?」
「…………」
「どうして黙るの?」
「ごめん、秋斗さんがすごく落ち込んでたから酒飲ませて吐かせた」
あぁ、そういうことか……。秋斗さんから直接聞いたのだ。
「えぇと……こんなことになってしまいました」
白状するように首を見せる。
「リィ、具合どう? 少しは良さそう?」
「はい。体起こせるようになりました」
「良かった良かった」
と、頭をわしわしされる。そして、「大丈夫?」と下から覗き込むように尋ねられた。
「……え?」
「ほら、この間は体のどこか触れるのもダメだったでしょ?」
そう言われてみれば……。
前回若槻さんと会ったときはすごく混乱していて、蒼兄以外は受け付けなかったのだ。
確か、肩の辺りを触られて拒絶した覚えがある。
でも、司先輩でも大丈夫だったし……。
「たぶん大丈夫です」
「それなら良かった! キスマーク、消えた?」
控え目に訊かれる。
どうして――。
「どうして若槻さんが知ってるの?」
「…………」
「どうして黙るの?」
「ごめん、秋斗さんがすごく落ち込んでたから酒飲ませて吐かせた」
あぁ、そういうことか……。秋斗さんから直接聞いたのだ。
「えぇと……こんなことになってしまいました」
白状するように首を見せる。


