「雪が降ってきそうな空模様じゃの……」
その言葉に専属医が動いた。
スーツの内ポケットに手を入れピルケースを取り出した。
「会長、予防的にお薬をお飲みください」
「そうするかの」
じーさんは薬を受け取りミネラルウォーターで飲み下した。
そのあと、司が確認するように尋ねる。
「吸入器は?」
「持っておるわ」
「ならいいけど……」
無愛想ではあるが、司は司なりにじーさんの体調を気にしているのだろう。
じーさんの喘息は症状が軽いものではない。
発作が起きるとたいていは病院送りだ。
その言葉に専属医が動いた。
スーツの内ポケットに手を入れピルケースを取り出した。
「会長、予防的にお薬をお飲みください」
「そうするかの」
じーさんは薬を受け取りミネラルウォーターで飲み下した。
そのあと、司が確認するように尋ねる。
「吸入器は?」
「持っておるわ」
「ならいいけど……」
無愛想ではあるが、司は司なりにじーさんの体調を気にしているのだろう。
じーさんの喘息は症状が軽いものではない。
発作が起きるとたいていは病院送りだ。


