「ただいま代わりのお飲み物をお持ちいたします」
木田さんが応接室を出て、
「じーさん、これ」
俺は集音機をじーさんに差し出した。
「わしに盗聴させるとはいい度胸じゃの」
「そのくらいはしてくれるんでしょ」
司は訊く、というよりは「やれ」という口調でじーさんに言い放つ。
じーさんはため息をつき口元に笑みを浮かべた。
「ったく、どこまでもわしの孫たちじゃの。……いいじゃろう、引き受けよう」
「もうひとつ頼まれてほしいんだけど」
俺の言葉に、「今度はなんだ?」という視線を向けられる。
「じーさんが彼女に接触するのは森になる」
「……司、さっき外気温は何度と言っておったかの?」
「一度」
木田さんが応接室を出て、
「じーさん、これ」
俺は集音機をじーさんに差し出した。
「わしに盗聴させるとはいい度胸じゃの」
「そのくらいはしてくれるんでしょ」
司は訊く、というよりは「やれ」という口調でじーさんに言い放つ。
じーさんはため息をつき口元に笑みを浮かべた。
「ったく、どこまでもわしの孫たちじゃの。……いいじゃろう、引き受けよう」
「もうひとつ頼まれてほしいんだけど」
俺の言葉に、「今度はなんだ?」という視線を向けられる。
「じーさんが彼女に接触するのは森になる」
「……司、さっき外気温は何度と言っておったかの?」
「一度」


