「秋斗様は本当にお嬢様を大切にお思いなのですね」
「……大切なのに傷つけてばかりです。守りたいのに、傷を増やす一方で……」
「秋斗様、お嬢様はきっとわかっておいでですよ」
 そう言うと、木田さんは静かに部屋を出ていった。