「何か変わったことは?」 『いえ、引継ぎも完了していますが、これといった問題はございません』 「そうですか……。彼女のことを頼みます」 『お任せください』 長年、学園警備責任者を担っていた武継さんの言葉は、この夜初めて俺に安心感を与えた。