光のもとでⅠ

「別筋から聞いてる。それに、俺が知っていても不思議じゃないと思うけど?」
『そっか……そうだね』
 いつもの翠なら話の主導権を握るのは容易い。
「じゃ、日曜日。風邪をぶり返したくなければあたたかい格好して来るように」
 結果的に、俺は翠の意見を訊かずに日程を決め、翠は「はい」と答えた。
「じゃ、おやすみ」
『おやすみ、なさい』
 少しでも間を置いたら約束を取り消されそうで、俺はすぐに通話を切った
 何かがおかしい……。
 その「何か」は翠の挙動。
 認めたくはないが、やはり避けられている気がする。
 理由は……?