少しだけ翠葉ちゃんの気持ちがわかった気がした。
こうやってなんでもかんでも見抜かれちゃうわけか……。
「善処します」とのみ答えて病室へ向かおうとしたら、スーツの襟を後ろから掴まれた。
「マスクくらいして行けや。それから、入る前に除菌ジェル。面会時間は十分以内、出てきたときにも忘れず除菌ジェルを使えよ?」
ナースセンターに常備されているサージカルマスクを俺に渡すと、相馬さんはデスクに戻った。
俺は言われたとおり、部屋の入り口にある除菌ジェルを手に馴染ませてから病室へ入った。
暗い室内には加湿機の音と翠葉ちゃんの荒い息遣いだけが響く。
目は軽く瞑っているように見え、長い睫に涙が薄く滲んでいた。
ベッドに布団は二重三重とかけられているものの、それでも彼女は寒そうに身体を震わせる。
こうやってなんでもかんでも見抜かれちゃうわけか……。
「善処します」とのみ答えて病室へ向かおうとしたら、スーツの襟を後ろから掴まれた。
「マスクくらいして行けや。それから、入る前に除菌ジェル。面会時間は十分以内、出てきたときにも忘れず除菌ジェルを使えよ?」
ナースセンターに常備されているサージカルマスクを俺に渡すと、相馬さんはデスクに戻った。
俺は言われたとおり、部屋の入り口にある除菌ジェルを手に馴染ませてから病室へ入った。
暗い室内には加湿機の音と翠葉ちゃんの荒い息遣いだけが響く。
目は軽く瞑っているように見え、長い睫に涙が薄く滲んでいた。
ベッドに布団は二重三重とかけられているものの、それでも彼女は寒そうに身体を震わせる。


