光のもとでⅠ

「司、そんなの最初だけだよ。最初の一、二回訊いて嫌がられなかったらそのあとに拒まれることは稀。……そうだな、心変わりされない限りは大丈夫なんじゃない? あとは場をわきまえていれば平気だと思うけど」
「……からかわれてるとは思ってないけど、なんで嬉しそうなの?」
「え? だって嬉しいから?」
「だからなんで?」
「……まず、人に興味を持つことがなかった司に好きな子ができたことが嬉しいし、その子と想いが通じたってだけで十分に喜べる材料揃ってると思うけど? さらにはこんな相談してもらえるとは思ってなかったから、やっぱり嬉しいよ」
 兄さんは秋兄とそっくりな顔でにこりと笑った。