光のもとでⅠ

 あたたかい糖分でも飲んでカロリー摂取しなさい、と唯兄に勧められてこれにしたのだけど、思いのほか甘酸っぱい香りは強かった。
 何よりも手強そうなのはサンドイッチ。
 レタスがたくさん、と謳われているだけあり、その分厚さは半端ない。
 サンドイッチをじっと見ていると、ツカサの携帯が鳴った。
 ツカサは躊躇することなくそれに出る。
「はい」
『あ、司?』
 相変わらず、携帯での会話は全部筒抜けだ。
 この声は蒼兄。
 携帯を通していてもこの声を聞き間違えることはない。