「これ、会計が全部一緒なんだけど……。まさか翠が払ってたりしな――」
「あ、違うの。コンビニには唯兄がついてきてくれて、買うものも全部決めて支払いも済ませてくれたの。だから、私が買ったわけでもなければツカサのお財布も開けてないよ? あ、これ、ツカサのお財布」
預かっていたお財布をテーブルに置くと、ツカサは面白くなさそうな顔をした。
「……今、唯兄に貸しを作った、って思った?」
「なんで……」
「……なんとなく? そんなふうに見えただけ。あ、唯兄から伝言があるの。『こんなんでも貸しは貸しだからいつか返せよバーカ』って」
「一字一句変えずに伝えて」と言われたそれを伝えると、ツカサはものすごく嫌そうな顔をする。
こんな表情はあまり珍しくない。
けど、自分の前で少しずつ変る表情を見ることができて嬉しかった。
「あ、違うの。コンビニには唯兄がついてきてくれて、買うものも全部決めて支払いも済ませてくれたの。だから、私が買ったわけでもなければツカサのお財布も開けてないよ? あ、これ、ツカサのお財布」
預かっていたお財布をテーブルに置くと、ツカサは面白くなさそうな顔をした。
「……今、唯兄に貸しを作った、って思った?」
「なんで……」
「……なんとなく? そんなふうに見えただけ。あ、唯兄から伝言があるの。『こんなんでも貸しは貸しだからいつか返せよバーカ』って」
「一字一句変えずに伝えて」と言われたそれを伝えると、ツカサはものすごく嫌そうな顔をする。
こんな表情はあまり珍しくない。
けど、自分の前で少しずつ変る表情を見ることができて嬉しかった。


