光のもとでⅠ

「あの日、廊下で秋斗くんの話を聞いていてやっと納得できたの。無暗やたらと人を傷つける子ではないし、ましてや翠葉ちゃんが傷つくことを率先してする子じゃない。……本当に、少し考えればすぐにわかることだったのにね」
「……今はもう」
 栞さんはにこりと笑った。
「なんの不信感も抱いてないわ」
「……良かった」
 自然と涙が零れた。
 誤解が解けて良かった――。