光のもとでⅠ

「秋斗は秋斗よ。どんな間違いをしたって私の従弟。特殊な環境にいる人間だから、そこら辺にいる人間と考え方も感じ方も違う。少し変わったところがあっても秋斗を疑うことはないわ。信頼してなければ翠葉の警護を秋斗に確認したりしない。……あんたがそんな顔をする必要はない」
「……静さんも?」
「静がカメラをつけるって行動に出たのは最悪の事態を防ぐためよ。翠葉を守るため。ただそれだけ」
「……本当に?」
 じわり、と目に涙が浮かぶ。
「あの時点で秋斗に不信感を持った人間は司と栞。それから、翠葉の家族くらいだと思うわ。清良さんは――あの人は最初から秋斗を信じる信じないという目では見ていない。だから、翠葉がそのことで自分を責める必要もない」
 涙が零れそうになって、慌てて手の甲で拭う。