光のもとでⅠ

 目覚ましはセットしていなかったけれど、翌朝六時半になると目が覚めた。
 外には明けたばかりの空があった。
 空には暗く重々しい。
 まるで、晴れない私の心のよう。
 身体を起こし、恐る恐る洗面所の鏡の前に立つ。
 鏡には腫れぼったい顔をした自分が映っていた。
 瞼が、昨夜どれだけ泣いたのかを物語っている。
 私は冷たすぎる水にタオルを浸し、それを目の上に乗せる。
 しばらくすると、目から頭まで冷えてしまったらしく、しだいに頭が痛くなる。
 仕方ないから次はホットタオルで目から額を温めた。
 すると、以外なことにさきほどよりも目の腫れが引いていた。