光のもとでⅠ

「姫さん、秋斗王子に求婚されてるって? そりゃ厳戒態勢にもなるってもんだ」
 さっきはツカサで今度は秋斗さん。
 もう、今はふたりのことは考えたくないのに、次から次へと話を振られて困る……。
 私の頭は飽和状態で、さっきと同じように頭の中にマウスをイメージしてみるも、デスクトップに無秩序に表示されているどのアイコンを消去したらいいのかすらわからない。
「なぁなぁ、姫さん。今までだって警護されてるの気づかなかったんだろ? これからも変わらんさ。もっとリラックスしてこうや」
 シゲさん……。
 何もしらなかったときと色んなことを知ってしまったあとでは意識が変わる分同じようにはいかないというか、できないというか……。
 もともと頭の回転がいい状態ではなかったけれど、今は動きの良し悪しどころか完全に動きがストップしてしまっている。