光のもとでⅠ

 私にとって、「命」という言葉は常に「健康」という言葉と一緒にあった。
 けれど、今は「健康」ではなく「人生」という慣れない言葉と並んでいる。
 私は、本当に何もわかっていなかったのだ。
 海斗くんが伝えようとしていたこと、伝えてくれたことの半分も理解できていなかった。
 海斗くんが話してくれたとおりに対応はしていたけれど、まるで他人事に思っていた。
 私は体調を維持するための制約が課せられているけれど、海斗くんたちは「藤宮」に生まれてきただけで命を脅かされる環境にいるんだ、と。
 ものすごく他人事として捉えていた。
 違うのに、そうじゃなかったのに……。
 海斗くんやツカサ、秋斗さんが「巻き込んでごめん」と口にしたのは、私も同じ境遇になるからだったのに――。