「だから……何がどう変わったっていうのはよくわからないの。でもね、私の中で鎌田くんはどんなことにも一生懸命に取り組む人に見えてて、それがいいなって思ってた。私、学校の中で肩の力を抜いて話せる人は鎌田くんしかいなかったから」
 私はそこで一拍おく。
 人の印象について話すのは少しの緊張を伴う。
 それに、「中学」というものが追加されるだけで、身体中がガチガチになってしまいそうになる。
 私は新しく息を吸ってから続きを話し始めた。
「鎌田くんはいつも穏やかに話す、安心できる笑顔をくれる人だったよ。……でも、今みたいに声を立てて笑ったところは見たことないと思う。今はとても楽しそう」