光のもとでⅠ

「ごめんね……。実は紅葉祭の翌日からインフルエンザになってしまって……」
『え、大丈夫なの!? もしかして、学校で倒れたときから具合悪かった!?』
「あ、違うの。あれは関係なくて……。でも、びっくりさせちゃったよね。ごめんね」
『びっくりしたし心配はしたけど……。でも、今、連絡もらえてるわけだから何もかもが帳消しだよ』
「連絡、遅くなって本当にごめんね」
 鎌田くんが突然笑いだした。
「え……何?」
『御園生、さっきから謝ってばかり。……御園生、中学のときも貧血とかでよく倒れてたでしょ? だから全く免疫がないわけじゃないよ。ま、びっくりはするんだけど……。それに、連絡できなかったのだって理由あってのことだし、別に謝られるほどひどいことされたわけじゃない。だから、もうごめんはなしね?』
 その言葉に、鎌田くんの屈託のない笑顔が脳裏に浮かんだ。