光のもとでⅠ

 お昼休みの時間はどの学校もたいてい同じだろう。
 電話は苦手だから、最初はメールを送ろうと思っていた。
 でも、普段話すことのない人と話をしたくて、結局は自分が苦手とする電話をかけることにした。
 もし話が続かなくても、先日のお詫びを言って切ればいい。
 もともとの連絡をする理由がそれなのだから。

 コール音が三回鳴ると、「もしもし?」と疑問形の声が聞こえてきた。
 実際に本人を目の前にして話すときよりも、電話を通すほうが声が少し高く聞こえる。
 こっちのほうが、中学のときの鎌田くんぽかった。