光のもとでⅠ

 なんで……?
 そんなこと決まってる。
 こんな髪の毛がなかったらあんなことにはならなかった。
 だから――。
「すい、は……?」
 お母さんがドア口に立っていた。
「っ……ごめんなさいっ。違うのっっっ」
「何が違うんだよっ」
「唯兄、ごめんなさい……。ただ――ただ、あの……衝動、なの。そう、衝動……髪の毛、切りたいなって――」
 この口は――私はどこまで嘘をつくつもりなのだろう。
 記憶が戻ったことをどれほど隠したいと思っているのだろう。