帰りのホームルームが終わると、後ろのドアに一番近い小川くんに声をかけられた。
「御園生ちゃん、藤宮先輩が来てる」
小川くんを見るのと同時、視界に入ってきたのはツカサ。
不意に目があって心臓がぎゅっとなる。
「翠葉?」
桃華さんに声をかけられた私はびっくりして手に持っていたプリントをバサバサと落としてしまった。
「わっ――」
「拾っておくわ。あの男を待たせると、ただでさえ黒いオーラがもっとどす黒くなるから」
「う、うん……」
誰が見ても挙動不審にしか映らなかっただろう。
それはきっと、ツカサにも同じように見えたはずで――。
「御園生ちゃん、藤宮先輩が来てる」
小川くんを見るのと同時、視界に入ってきたのはツカサ。
不意に目があって心臓がぎゅっとなる。
「翠葉?」
桃華さんに声をかけられた私はびっくりして手に持っていたプリントをバサバサと落としてしまった。
「わっ――」
「拾っておくわ。あの男を待たせると、ただでさえ黒いオーラがもっとどす黒くなるから」
「う、うん……」
誰が見ても挙動不審にしか映らなかっただろう。
それはきっと、ツカサにも同じように見えたはずで――。


