ふたりはハヤシライスに紙の破片が入っていることに気づいているのだろうか。
「司、やっと告ったんだって?」
 にこにこと笑う兄さんに訊かれ、そちらを向かずとも姉さんがどんな顔をしているのかがわかるだけに、全力で立ち去りたい衝動に駆られる。
「あ、当たりっぽいわよ?」
 っ……!?
 顔を上げると、
「確証はなかったんだけどね」
 兄さんが肩を竦めている。
「秋斗が言った言葉が気になってかまかけさせてもらったわ」
 秋兄の言葉……?