光のもとでⅠ

「相変わらず素っ気無いなぁ……。姉さん、俺少しめげそうなんだけど」
「楓、あんた意外と根性なしね? これが司のデフォルトでしょ?」
「そうだけどさ……」
「っていうか、司、夕飯まだでしょ?」
「何かあるの?」
「ハヤシライスとサラダ。たまには姉弟揃って食べようかと思って待ってたの。すぐ用意できるから着替えてらっしゃい」
 無言でふたりを見ていると、
「司、そこまで露骨に嫌そうな顔するなよ……」
「いい加減諦めたら?」
 そう言って俺は洗面所へ向かった。