光のもとでⅠ

「翠が悪い……。何度言っても無防備改めないは、勝手に人の腕の中で寝るは、俺の気持ちに気づかないは――」
 ほとんど言い訳。
「衝動」という名の動作の言い訳。
 翠は瞬きも忘れて俺を見ていた。 
 その目に、俺だけを映していた。
 今なら、誤解も曲解もされずに伝えられる気がした。
「好きでもない相手にキスなんてしない」
 これでは足りない気がする。
 もっと間違いようのない言葉――。
「ツカ、サ……?」
「恋愛対象の意味の好意」
 これ以上にストレートな言葉は思いつかなかった。