優太の腕を掴むと捻りを加えて背後に回る。
「それで? 優太と朝陽はこの賭けの代償に何をしてくれる? 俺にあんな歌を人前で歌わせた挙句、翠を見て歌えとか――この先、軽く見積もっても二十年分くらいのサービスはしてやったつもりだけど?」
「司っ、たんまっ! ちょっ、緩めてっっっ、ギブっ、ギブっ!」
 仕方なく手首を解放してやる。
「で? 何をしてくれるって?」
「えぇとえぇと……なんでもお申し付けください。それはもう、高校卒業するまで下僕にもなりましょうっ!?」