「お疲れお疲れっ!」
 声は明るいが、やけに同情じみた視線がいただけない。
「重い、離れろ」
「つれないなぁ……せっかく本日の功労者を労わりに来たっていうのに」
「これが労わっているつもりなら、おまえはもう一度語句の意味を調べたほうがいい」
「え? そう?」
 オーバーリアクションをとった割に笑顔すぎ……。
「……俺、賭けに勝ったけど?」
「あはは……はは。ほんっと翠葉ちゃんて強敵な?」